ホームページをできれば無料で作りたい。
それは、小さな会社やお店のホームページであれば誰でも考えることですし、サークルや非営利活動などの場合も、費用をかけずになんとかできないか、と思う方も多いでしょう。
世の中には実際に、無料で提供されているインターネットサービスがとても増えました。それは大変便利なことではありますが、一方で、なぜこのサービスは無料なのだろう?と不思議に思う人もいるのではないでしょうか?
また、「ホームページ無料作成」などで検索しても、出てくる情報は、様々なツールやサービスの比較情報ばかりで、結局、自分にとってどのような方法がいいのか、検討がつかないと悩むことも多いのではないでしょうか?
この記事では、そんな人に向けて、無料サービスはなぜ無料なのか、という仕組みを理解すること、また、自分にとって最適なホームページ作成方法を見つけるヒントとなるように、解説していきたいと思います。
このページでわかること(目次)
企業が「無料サービス」を提供する理由
まず、企業がなぜ無料でサーバーをレンタルしたり、無料サービスを提供するかというと、それ相応のメリットがあるからです。
語弊を恐れずにいえば、民間企業は営利目的ですので、必ず、収益を得ることを目指しています。ボランティアや社会貢献でサービスや商品を無料配布しているわけではなく、一部を無料で提供することで、さらに収益が得られるという仕組みをつくっているということになります。
いきなり、本テーマの核心をお伝えしましたが、まず、このことを念頭に置いていただき、以下の解説を進めていきたいと思います。
しかし、誤解をしていただきたくないのですが、この記事では決して、無料サービスを提供する企業を批判する目的ではありません(まったくそうは思いません)。
企業のメリットと、利用者のメリットが正しく一致することが大切だと思います。無料サービスがあることで、私たち利用者はより、豊富な選択肢を得ることができ、自分に合った方法でホームページやその他の情報発信を行えるからです。
最低限の知識と、しっかりと自立した意識を持って、自分の大切なホームページ作成を行っていきましょう。
ホームページに本来かかる費用を理解しよう
ホームページを公開するには、単にホームページをつくるだけではなく、ホームページがインターネットを通じて、世の中の人から見てもらえる状態にする必要があります。そのためには、ドメインやサーバー等、物理的に必要となるものがあり、必ず費用は発生するものです。
まず、なぜ無料なのか、について解説する前に、本来ホームページにかかってくる費用の内訳について紐解いてみたいと思います。
ドメインやサーバーのレンタル料
繰り返しになりますが、ホームページを作成して公開するまでには、必ず費用は発生しています。よって、そもそも無料ではないものを、誰が補てんしているのか?ということを理解できるとスッキリします。
以下の参考記事でも紹介している通り、ホームページを公開するためには、少なくともドメインとサーバーというものが必要になります。
ホームページの作り方がスッと分かる!【初心者向け・基本図解】
※「サーバーとドメインとは?」の部分を参照ください
ドメインはインターネット上の「住所」にあたるもので、サーバーはホームページのデータを置く「土地」にあたります。
住所の登記にも、土地を賃貸するにも、どうしてもお金がかかることはイメージできるでしょう。
ですので、そもそも、ホームページを公開するためには、どこかで必ず費用が発生することは避けられません。
しかし、少しややこしいのが、この住所も土地も「無料でどうぞ」という業者も存在します。
それはなぜかといえば、ドメイン(住所)やサーバー(土地)のレンタル費用という名目では、お金をもらわない代わりに、借り主の作ったホームページに「広告を掲載する」ということで、この広告出稿料を、別の企業から徴収しているという構造になっています。

つまり、ドメインやサーバーを無料で貸し出す代わりに、あなたのホームページに、広告を貼らせてもらう、そこで、サーバー業者は、別で収益を得ているということになります。
ここで少し問題になりかねないのが、広告の内容です。
場合によっては、あまり印象のよくない広告などが、あなたのホームページに掲載される可能性があります。無料ですから、そこはクレームを言える立場にはないので、そのリスクを理解しておく必要があります。
ホームページ作成サービスの利用料
最近では、簡単にホームページを作成できるサービスも種類が増えていて、「無料プラン」「フリープラン」などが用意されていることもあります。
実際に、「無料ホームページ作成」などで検索すると、このようなホームページ作成サービスの案内サイトが、たくさん出てくるので、目にすることが多いのではないでしょうか?
しかし、このホームページ作成サービスも、営利企業が提供するものですので、このサービスを開発したり運営するためにお金がかかっていますから、どこかで徴収する必要があります。
ではなぜ、無料プランを提供できるのでしょうか?
多くの場合は、無料プランから有料プランへ移行してもらうことを企業は期待しています。

そのため、サービス提供側である企業は、無料プランと有料プランの差をつくり、無料プランでは実現できないことをなるべく多く感じてもらう必要があります。
たとえば、無料プランでは、作成できるページ数が少ない、使える機能が限られている、選べるデザインが少ない、ファイルの保存容量が少ない、自動的に広告が挿入される、表示や動作が有料プランに比べて遅いなど、
有料プランにアップグレードすれば解決するという状況があるのは、その理由からです。
もちろん、各サービスの運営方針によって、その考え方や程度には差がありますが、ボランティアで提供するわけではない以上、営利企業としてのビジネスモデルの工夫ということになります。
まずは無料プランで気軽にホームページをつくってもらい、はじめは満足してもらうことで、有料サービスへの見込み顧客となってもらう。
その後、ページをもっと追加したいと思ったり、ドメインを独自ドメインにしたいと思ったり、広告を非表示にしたいと思った場合、ゼロから別のサービスで作り直すこともとても面倒で大変ですから、「このまま有料プランに移行しようかな」と思ってもらえることを期待しているわけです。
もちろん、無料サービスの範囲で満足して、無料のまま使い続ける人もいますが、一定の割合で、ストレスを感じて有料プランへ移行する人がいることが、このビジネスモデルの前提であり、企業側も大変努力を積み重ねていて、その絶妙なバランスを仕組みにしています。
よって、必ず、有料プランに移行してくれる人がいるからこその、無料プランは提供されているのです。
「無料」から「なるべく費用をかけない」へ
ホームページの作成において、考えていくべき重要事項のひとつが、「作っただけで終わりではない」ということです。
ホームページは、情報発信ツールですので、お知らせを投稿したり、新しいページを作ったり、文字や写真を修正したり、「運営」をしていくものになります。
そのため、はじめは無料サービスで十分だと思ったとしても、その後、ホームページを運営していくにつれて、足りない部分に気づいたり、「もっとこうしたいけど、無料ではできそうもない」ということが発生してくる可能性もあります。
ですので、長い目で見て、それは本当にお得なことなのか?について、考えてからサービスを選択することがおすすめです。
特に、ホームページは、一度、サービスを選んで、そのサービス上でホームページを作成してしまうと、後から別のサービスには乗り換えるのが大変だということもあります。
ある意味では、無料プランを提供するサービス運営会社は、そのことをとてもよく理解しているからこそ、はじめのハードルを下げて、無料プランに入会してもらう作戦を取っているとも言えます。
結果的に、はじめは無料だったけど、やりたいことを実現するためには、ちょっと高めの有料プランに移行しないとならなくなった、ということがあり得ます。
そのような場合は、かえって費用が高くなってしまうこともあるので、ホームページ作成サービスをはじめに選択する段階で、「自分にとっての最適なサービス」を選ぶことを心がけてください。
自分に合った作成サービスの選び方は、以下の記事が参考になります。
ホームページの作り方がスッと分かる!【初心者向け・基本図解】
※「目的別のおすすめ作り方」の部分を参照ください
費用を抑えるホームページ作成のステップ
無料お試し期間を利用してみる
ホームページ作成サービスは、多くの場合、「無料お試し期間」があると思います。
そのお試し期間を利用して、本当に自分に合ったサービスかどうかを、落ち着いて感じてみることがおすすめです。
また、有料プランでないと使えない機能も、お試し期間内は使えるようになっている場合もあります。ここで冷静に、何が無料で何が有料なのかを理解しておくことも大切です。
いずれにしても、このサービスよさそうだな、と感じたら、外から眺めて悩むよりも、お試し利用してみて、自分にあっているかどうかを体感するのはおすすめです。
その際に、注意すべき点は、「無料お試し期間」といいながらも、そのまま放置してしまうと、自動的に課金されてしまう場合もあること。自動的に課金がはじまることがないかについては、事前に確認してみるようにしましょう。
無料体験申込みの際に、クレジットカードなどを登録するサービスは、自動課金が発生する可能性が高いですので、よく注意してみてください。当然ではありますが、安易にクレジットカードなどを登録ぜず、利用料は、きちんと、申し込む意思を固めた段階で、支払うようにしてください。
- 無料体験期間を利用して、使いやすさなど、自分に合っているかを確認しよう
- 無料プランと有料プランがある場合は、その機能の差を確認しよう
- お試し申し込み時には、安易にクレジットカードなど登録しないように注意しよう
機能・サービス内容を確認する
お試し利用期間中に、使いやすさだけではなく、機能やサービスの内容についても、しっかりとチェックしておくようにしましょう。
費用をなるべく抑えるためには、目先の価格の安さにいきなり飛びつくのではなく、きちんと、サービスの内容を理解して、後から余計な費用を発生させないことです。
ここでは、6つのチェック観点をご紹介します。特にビジネス目的のホームページの場合は、必須ともいえるポイントになりますので、検討しているホームページ作成サービスがこれをクリアするか、確認してみてください。
①独自ドメインは含まれているか
独自ドメインとは、ホームページのアドレスを自分の希望するもので取得することです。
当ホームページも独自ドメインを取得しています。「homepage-maker.jp」というドメインです。特に会社やお店のホームページであれば、独自ドメインを取得することは、信用やイメージにも関係するので大切です。
ホームページ作成サービスには、この独自ドメインの取得は「別費用」を支払う前提となっている場合があるので注意しましょう。利用料の表示価格はかなり安く見えても、独自ドメインなど、必要なものが外れている可能性もあります。
②10ページ以上作成できるか
安価なホームページ作成サービスは、作成できるページ数が少ない場合があります。
たとえば、作成できるページ数が少ないと、すぐに枠が埋まってしまい、結果的に満足できるホームページが作れないということにもなり得ます。そこで、上位プランへ移行しなければならず、さらに費用が加算されたりするケースです。
最低でも10ページ以上、できれば100ページくらいは作成できるボリュームが欲しいところです。「作成できる最大ページ数」についてはしっかりとチェックしておくことがおすすめです。
③お問い合わせフォーム機能があるか
ビジネス目的のホームページなら当然ですが、どんなホームページでも、興味を持ってくれた閲覧者から連絡をもらえる状態にしておくことが大切です。
メールアドレスをホームページへ直接掲載してしまうと、スパムメール(迷惑メールやウイルスメール)などを送信されてしまうので、絶対にやめましょう。
そこで必要なのが、お問い合わせフォーム機能です。入力項目を用意して、きちんと自分宛に連絡が受け取れるようなフォーム機能が、ホームページ作成サービスに搭載されているか確認しておきましょう。
④デザインの変更ができるか
ホームページ作成サービスの選び方において、意外と見落としがちなのが、「後からでもデザインの変更ができるか」です。
どのホームページ作成サービスでも、おおよそ同じですが、はじめにテンプレートを選び、文字や写真を組み込んでいくことで、ホームページを作り上げていきます。
しかし、その後、「やっぱりこっちのテンプレートに変更したい」「このようなデザインの方が、イメージに合っているかも」など、変更したいと思うことがあります。
その際に、サービスによっては、レイアウトが大きく崩れてしまったり、不具合が起こってしまう場合もあります(筆者は実際にそういう経験が何度もあります…)。
よって、数あるホームページ作成ツールでも、デザインを後から変更しても、表示や動作が崩れないかはとても重要。ぜひ、事前に確認しておくことがおすすめです。
⑤ユーザーサポートが充実しているか
ホームページ制作のプロでない限りは、やはり、自分で作成していくにあたり、わからないことや、自力では解決できないこと、漠然と不安に思ってしまうことなど、当然あると思います。
そんなときに、問い合わせができるか、丁寧に回答やサポートをしてもらえるのか、この「ユーザーサポート」は、選ぶサービスによって、対応や品質がかなり異なると思います。無料のサービスは、このサポートがない場合も多いです。
よって、自分が選ぼうとしているサービスやプランには、このユーザーサポートはあるのか、対応の質はどうかについても、確認することがとても大切になります。
⑥使い方マニュアルが十分用意されているか
最近のホームページ作成ツールは、初心者でも、操作方法を理解することができれば、プロのようなホームページを作ることも可能なくらい、機能も充実していると思います。
一方で、各サービスともに、簡単に使えるとは宣伝するものの、使い方のマニュアルや、詳細ページまで、わかりやすく整備されているかというと、そこにも差があります。特に海外製のサービスは、日本語の解説ページやマニュアルがなかったり、翻訳されたものがあっても少しわかりにくいと感じることもあります。
使い方の解説がわかりやすく用意されていることは、長くホームページを使っていく上で、かなり重要です。大事にすべきは、ストレスなくホームページを自分で作成できる、ということに尽きると思います。なるべく使い方マニュアルが充実しているサービスをぜひ選ぶようにしてください。
このページのまとめ
本来、ホームページには費用がかかる。無料には理由があることを知ろう。
営利企業は、無料サービスを提供する意味を持っています。ボランティアではなく、無料サービスが成立する仕組みがあります。
「無料」にこだわりすぎず、「なるべく費用をかけない」という発想で、正しい選択をしよう。
無料で利用できることは、利用者にとってもちろん魅力ですが、長い目でみて(適切な費用がかかることを理解して)サービスを選ぶことが大切です。
無料お試し期間を利用して、サービスの内容をしっかりと確認してから申し込もう。
ホームページ作成サービスの多くは、無料お試し期間があります。実際に試してみること、機能やサービスの内容を理解した上で、申込みを検討しましょう。
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